はじめに
花火に代わる新しい夜空の演出として、ドローンショーが世界中で注目されています。本記事では、ドローンショーの技術、費用、実施事例を紹介します。
ドローンショーとは
概要
数十〜数千機のドローンをプログラム制御し、夜空に光のアート・文字・3D形状を描くエンターテイメントです。
花火との比較
| 項目 | ドローンショー | 花火 |
|---|---|---|
| 天候制限 | 風速10m/s以下 | 風・雨で中止 |
| 騒音 | 小さい | 大きい |
| 煙・残骸 | なし | あり |
| 再利用 | 可能 | 不可 |
| 演出自由度 | 高(文字・ロゴ可) | 限定的 |
| 費用 | 高め | 規模による |
技術的な仕組み
システム構成
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| ドローン機体 | LED搭載、GPS/RTK対応 |
| 地上局(GCS) | 全機を一括制御 |
| RTK基地局 | cm精度の測位を提供 |
| アニメーション | 演出データ |
使用されるドローン
| メーカー | 機種 | 特徴 |
|---|---|---|
| Intel | Shooting Star | ショー専用設計 |
| 高巨創新(EHang) | GhostDrone | 大規模対応 |
| Verge Aero | X1 | 高輝度LED |
| ドローンショー(国内) | 自社開発機 | 日本仕様 |
精度を支える技術
RTK-GPS
- 精度: 2-3cm
- 全機の位置を正確に把握
群制御アルゴリズム
- 衝突回避
- フォーメーション維持
- 障害発生時の自動対応
費用の目安
料金体系
| 機数 | 費用目安 | 演出時間 |
|---|---|---|
| 100機 | 300-500万円 | 5-8分 |
| 300機 | 800-1200万円 | 8-12分 |
| 500機 | 1500-2500万円 | 10-15分 |
| 1000機+ | 3000万円〜 | 15分+ |
費用に含まれるもの
- 機体使用料
- オペレーター派遣
- アニメーション制作
- 許可申請代行
- 保険
- リハーサル
追加費用の可能性
- 遠方への出張費
- 複雑なアニメーション
- 特殊な演出(音楽同期等)
- 予備日の確保
実施事例
国内事例
東京オリンピック2020 開会式
- 機数: 1,824機
- 演出: 地球・大会エンブレム
- 技術提供: Intel
長崎ハウステンボス
- 定期開催(夏季)
- 機数: 300機
- 特徴: 日本初の常設ドローンショー
横浜・みなとみらい
- イベント: カウントダウン
- 機数: 500機
- 演出: 年号・干支など
海外事例
ドバイ ギネス記録
- 機数: 7,000機以上
- 記録: 世界最大規模
中国 各地
- 機数: 常時1000機以上
- 特徴: 世界最多の実施回数
実施に必要な許可・手続き
航空法関連
| 許可 | 内容 |
|---|---|
| 飛行許可 | 夜間飛行、目視外飛行 |
| 飛行禁止区域 | 空港周辺等は個別調整 |
| イベント上空 | 第三者上空飛行の許可 |
その他の手続き
- 地元自治体への届出
- 警察への事前相談
- 近隣住民への告知
- 保険への加入
飛行可能な条件
| 条件 | 基準 |
|---|---|
| 風速 | 10m/s以下 |
| 視程 | 1.5km以上 |
| 降水 | なし |
| 雷 | 発生なし |
主なドローンショー企業
国内
| 企業 | 特徴 |
|---|---|
| ドローンショー株式会社 | 国内最大手 |
| レッドクリフ | 空撮も対応 |
| ドロンエモーション | エンタメ特化 |
海外
| 企業 | 拠点 | 特徴 |
|---|---|---|
| Intel Drone Light Shows | 米国 | 技術のパイオニア |
| EHang | 中国 | 大規模対応 |
| Verge Aero | 米国 | 高品質演出 |
| Dronisos | フランス | 欧州展開 |
導入を検討する際のポイント
向いているイベント
- 企業の周年イベント
- 自治体の祭り・イベント
- スポーツ大会の開閉会式
- テーマパークの常設ショー
- 新商品・施設のお披露目
検討事項
- 開催場所の確保(広さ・許可)
- 予算の確定
- 演出内容の企画
- 天候リスクへの対応
- 告知・集客計画
今後の展望
- 小型化・低コスト化による普及
- 屋内ドローンショーの増加
- AR/VRとの融合
- 音楽・照明との高度な同期
